会長挨拶

沖縄県外科会 会長

宮里 浩


沖縄県外科会は1965年に設立され、今年で創立60周年を迎えます。長年にわたって本会を支えてこられた諸先輩方、会員の皆様、そして地域医療関係者の皆様に、心より敬意と感謝を申し上げます。私は川畑 勉前会長の後任として、2023年より第12代会長を拝命いたしました。その責任の重さを痛感するとともに、皆様と力を合わせて県内外科医療のさらなる発展に尽力してまいります。

本会は設立当初は外科、整形外科、泌尿器科の外科系医師が中心となって、相互の親睦と学術交流を目的に活動を開始しました。しばらくは話題提供形式での集まりでしたが、1985年頃より研究会形式へ移行し、1999年より臨床外科学会の沖縄県支部としての承認を機に年2回の学術集会を開催する体制が整いました。うち1回は特別講演を設け、県内外のトップクラスの講師をお招きし、時代に即した最先端の知見をご講演いただいております。

こうした会員相互の連携と継続的な研鑽を通じて、地域に根ざした安全かつ高度な外科医療の提供を続けてまいりました。

また、日本臨床外科学会の沖縄県支部としての活動、学会総会での座長推薦、沖縄県医学会の外科分科会としての活動(沖縄県医学会の座長推薦、県医師会に依頼のある各種団体会合の委員の推薦)などの多岐にわたる業務を担ってまいりました。

近年、医療現場を取り巻く環境は急速に変化しており、若手外科医のなり手不足、医師の働き方改革、地域医療構想、さらには高度医療技術の進展などにより、私たち外科医の行動も激変しました。これらの変化に柔軟かつ的確な対応が今後はますます求められております。

こうした時代の流れの中で、県内外の関係機関との連携をさらに深め、若手医師の育成と継続的な教育、そして地域外科医療の質の向上に取り組むことが、私たちに課せられた使命であると捉えております。

今後も定期的な学術集会・特別講演の開催を通じて、最新の知見と技術を共有するとともに、沖縄県の外科医療が抱える課題の解決に向けた取り組みを強化してまいります。そして、会員一人ひとりが安心して臨床に従事できる環境の構築を目指し、沖縄県の外科医療の持続、発展に貢献できればと考えております。また、患者さんに信頼される医療を提供するため、倫理観と使命感を大切にした活動を継続していく所存です。

最後に、本ホームページを通じて会員間の情報共有や、研修医、医学生への外科の魅力発信、そして地域住民の皆様とのつながりを広げる場となることを願っております。今後とも沖縄県外科会に変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。